アメリカ英語における「R」の発音は、多くの英語学習者にとって特に難しい発音の一つです。このブログ記事では、アメリカ英語の「R」音の発音方法について詳しく説明し、効果的な練習方法をいくつか提案します。
まず「R」を見たら日本語のら行を思い浮かべるのではないでしょうか。
日本語のら行の音は、アメリカ英語で言えばどちらかといえば、TやDの音に近い音になります。
例えば、アメリカ英語のwaterはアメリカ英語ではtの音がdの音に変化(flap T)し、wadderと発音されますが、カタカナにして記載する場合、しばしば、ワラァと表記される傾向にあります。このことは、日本人にとって日本語のら行の音がTやDの音に近い音であることの証明になるかもしれません。
このことを意識したうえで日本語のら行の音はアメリカ英語の「R」音とは全く異なる音であることをまず認識する必要があります。
「R」音の特徴
アメリカ英語の「R」音は、舌の位置と口の形が重要です。この「R」音は、舌の先が上顎のすぐ後ろ、いわゆる歯茎の少し後ろに位置します。しかし、舌の先は歯茎に触れず、空気が通過する隙間を作ります。
発音の手順
- 舌の位置: 舌を上顎の後ろ、歯茎のすぐ後ろに軽く上げてカーブさせます。舌の先は空中に浮かべ、歯や歯茎には触れないようにします。下で空気の通り道を少し狭めてあげる感じです。
- 口の形: 口を少し丸め、前に突き出します。この形が「R」音特有の響きを作り出すのに役立ちます。下あごを落としすぎないよう注意しましょう。そこまで口を大きく開ける必要はありません。
- 発声: 喉から声を出しながら、舌の位置を保ちます。空気が舌の両側を通過する際に「R」音が生まれます。
練習方法
- 鏡を使って: 鏡を見ながら舌の位置と口の形を確認し、正しく発音できているかをチェックします。
- 単語で練習: 「red」、「car」、「right」などの単語を使って練習します。これにより、異なる音の前後での「R」音の発音を習得できます。
- フレーズを使う: 日常的なフレーズや短い文章を使って練習することで、自然な会話の流れの中で「R」音を使えるようになります。
注意点
- アメリカ英語の「R」は非常に特徴的な音であり、発音が不明瞭だと意味が通じにくくなることがあります。定期的に発音を確認し、改善を続けましょう。
- 言葉の中で「R」音が強調されることが多いので、発音が自然に聞こえるよう意識して練習することが大切です。
アメリカ英語において、「R」と「W」の音は似ているように感じられることがある
実際には発音の仕方が異なります。以下にその違いを説明します。
「R」の音の特徴
- 「R」の発音では、舌が上顎の少し後ろにカーブしながら持ち上げられます。舌の先は空中に浮かんでおり、歯や歯茎には触れません。
- 喉が少し締まり、声帯が振動することで、振動音として発音されます。
- 口は前に突き出し、わずかに丸くなることが一般的です。
「W」の音の特徴
- 「W」の発音では、唇が前に突き出され、丸められます(いわゆる「キスの形」)。このとき、舌は口腔の底に平らに置かれ、上顎や歯茎には触れません。
- 「W」は半母音であり、発音する際に声を使って、唇からの空気の流れが重要になります。
発音の違い
- 「R」は振動音であり、舌の位置が非常に重要です。「R」の音は、舌の動きと喉の振動によって生成されます。
- 「W」は半母音で、主に唇の形と空気の流れで発音されます。
なぜ似ていると感じるか
特に日本語の話者にとって、「R」と「W」の音が似ていると感じることがあります。これは、日本語には「R」の音が存在しないため、「R」を「ラ行」の音で代用することが多く、この「ラ行」の音が英語の「W」の音といくつかの特徴を共有しているからです。
また、発音初学者が「R」の音をうまく発音できないときに、無意識のうちに「W」に似た音で代用してしまうこともあります。
ただし、「R」の音は唇を前に突き出すことで発音が容易になります。「W」の音にならないよう、下の位置を注意して口の中で音を振動させることを意識しましょう。
したがって、これらの音を区別して発音できるよう、正確な舌の位置と口の形を練習することが重要です。
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