こんにちは、ほわんです。
英語吹替版のアニメ「葬送のフリーレン 第27話 人間の時代」を一緒に覗いてみましょう。
気になるフレーズをいくつかチョイスして、英語だったらどう表現されるか、みんな気になるところですよね。
日本語って、話の背景や人と人との関係性から、言葉のニュアンスを読み取ることが多いんです。だから、英語に訳す時には、文脈で察してる部分をどう明確にするかがポイントになるんですよ。
英語はストレートな言い方が基本で、伝えたいことをクリアにするためのシンプルでわかりやすい表現がよく使われます。この辺りを踏まえて、どんな英語表現が使用されているのか見ていきましょう。
目標
日本語と英語のセリフの違いを理解して、直訳を超えた自然な英語表現を身につけよう。
構成
- オリジナルの日本語版のセリフ
- 英語の吹き替え版のセリフ
- 英語吹き替え版のセリフ表現の解説
葬送のフリーレン 第27話 人間の時代
Frieren: Beyond Journey’s End E27 – An Era of Humans
フレーズピックアップ
爺さん、不器用なんだ。
Grandpa can’t read a room.
Grandpa can’t read a room.
直訳すると「おじいちゃんは場の空気を読むことができない」となりますが、このフレーズが持つ含意は少し複雑です。
まず、この文は「can’t」という否定の助動詞を使用しており、能力の欠如を示しています。
「read a room」という表現は、文字通りには部屋を読むことを意味しますが、ここでは比喩的な意味で使われ、社会的な状況や他人の感情、雰囲気を感じ取り、適切に反応する能力を指します。
したがって、このフレーズ全体は、おじいちゃんが社交的な場面で必要とされる細やかな感情の変化や、人々の期待に対して敏感でないことを暗示しています。
この表現は、しばしば親しみを込めて使われることがありますが、同時に少し批判的なニュアンスを含んでいることもあります。
おじいちゃんが場の空気を読めないことを指摘することで、世代間のコミュニケーションのギャップや、年齢による感受性の変化を示唆することもできます。
しかし、このような状況の理解や寛容さを示すことで、家族間や友人間の絆を深める機会にもなり得ます。
総じて、「Grandpa can’t read a room.」という表現は、単にコミュニケーション能力について述べるだけでなく、世代間の違いや、人間関係のダイナミクスについての洞察を提供することができるフレーズです。
町の人たちに聞いて回ったんだけど、ここならどんな壊れた杖でも修理できるんだよね。
I asked around town for some help and was directed here. Rumor has it you can fix any staff no matter how broken it may be.
この英語の表現は、助けを求める人が、何かを修理することで知られている人物や場所に導かれた状況を描いています。
I asked around town for some help
助けを求めて町中で人に尋ね歩いたことを示しています。
and was directed here
その過程で話者が現在の場所や人物を紹介されたことを表しています。
Rumor has it you can fix any staff no matter how broken it may be
話者が目的の人物や場所に対する期待や評判を述べています。「Rumor has it」は「噂によると」という意味で、その人物が非常に優れた修理技術を持っているという地域の評判を反映しています。
また、「no matter how broken it may be」という部分は、どれほど壊れていても修理可能であるという、その技術の高さや、挑戦を受け入れる態度を強調しています。
お前のせいで最悪な気分に逆戻りだ。
But I fear you’ve launched me even deeper into my spiral.
心理的な状態の悪化や、自己の感情や思考の負のループにさらに引き込まれたという深い懸念が込められています。この文の構成要素を通じて、複数の重要なニュアンスが伝えられます。
But I fear
話者が何らかの懸念を持っていることを示しています。「fear」は恐れや不安を表す単語で、ここではその後に続く状況に対する深刻な心配や懸念を表明しています。
you’ve launched me
「あなたが私を打ち上げた」と直訳できますが、この文脈では比喩的な意味を持ちます。ここでは、相手の行動や言動が、話者自身をある精神的な状態へと強く押しやったということを示しています。
この「launch」は、通常の推進や開始の意味を越え、力強く、そしてしばしばコントロール不能な状況へと動かすことを暗示しています。
even deeper into my spiral
そして、「even deeper into my spiral」という部分が、この表現の核となります。「spiral」は、ここでは否定的な意味合いで使われ、増幅する負の感情や状況、つまり悪化する心理的ループを指します。
この「spiral」は、自己を取り巻く問題が連鎖的に悪化していく様子を想起させます。
「even deeper」は、そのような状況がさらに深刻化したことを示しており、話者が既に困難な状況にある中で、さらに悪い方向に進んでしまったと感じていることを強調しています。
お前は本当にかんに触るやつだ。
You test my patience at every turn.
相手の行動が連続的に話者の忍耐力を試す、あるいは挑戦する状況を示しています。この文は、強い不満やイライラを表現しており、相手に対する話者の感情的な反応の強さを暗示しています。
test my patience
「私の忍耐を試す」となりますが、ここでの「test」は、ただ試すという意味を越えて、挑戦する、または限界に追いやるというニュアンスを持ちます。忍耐力を「試す」という行為は、その限界や耐久性を探ることを意味し、しばしばストレスや苦痛を伴う過程を想起させます。
at every turn
文字通りには「どのタイミングでも」や「常に」という意味で、この場合、相手の行動が頻繁に、または一貫して話者の忍耐を試す状況を表しています。この表現は、話者が絶え間なく挑戦に直面していると感じていることを示し、その結果、感情的な緊張やストレスが高まっている様子を描写しています。
俺に当たらないで。
Don’t take your rage out on me.
Don’t
命令の否定形で、ここでは相手に対して特定の行動を取らないよう求めています。
この使用は、話者が相手の行動について明確な期待を持ち、その行動が起こる前にそれを阻止したいと考えていることを示しています。
take your rage out on
怒りやフラストレーションなどの感情を、それを引き起こしていない人や物に向けて発散する行為を指します。
このフレーズは、特に感情的なエネルギーが不適切な対象に向けられることの不公平性や、そのような行動がもたらす可能性のあるネガティブな影響を暗示しています。
on me
この怒りの発散の対象が話者自身であることを明示しており、話者がその対象にされることに対して反対していることを示しています。
フリーレンは感情や感性に乏しい。
Frieren’s short, but she can struggle to read emotions.
Frieren’s short
Frierenが他人の感情を読み取る能力において何らかの不足や限界があることを示唆しています。ここでの「short」は、文字通りの身長の短さではなく、
感情を理解するという点での不足や欠けている部分を比喩的に表していると考えられます。つまり、感情の読み取りに関して「短所」や「不足」があることを意味しています。
but she can struggle to read emotions.
しかし彼女は感情を読み取ることに苦労する可能性がある、と続きます。この文では、「but」が用いられており、前述の「short」という状態とは対照的な側面を提示しています。
しかし、この文脈では、Frierenが感情を読み取ることに苦労するという事実が、彼女の「short」であること、つまり感情理解能力の不足と直接関連していることを示しています。
したがって、この表現全体は、Frierenが感情を読み取るという面で何らかの欠点があるにも関わらず、それに挑戦し続けるという彼女の努力や状況を描写しています。
このように解釈すると、「short」が能力の不足を指し、「struggle to read emotions」がその不足に直面し、それにも関わらず努力し続ける様子を表しているということになり、
Frierenの感情理解に関する挑戦を表現していると言えるでしょう。この表現は、彼女の個人的な挑戦と成長のプロセスに焦点を当てています。
彼女以上の師はなかなかいませんよ。
Travel far and wide, but nowhere will you find a better master.
Travel far and wide
文字通りには遠く広い範囲に旅をすることを意味しています。このフレーズは、探求や探索の意欲を示しており、何かを求めて広範囲にわたって努力をすることを想起させます。
この場合、それは「優れた師匠」を見つけるための探索であると解釈できます。
but nowhere will you find a better master
しかし、どこを探してもより良い師匠は見つからないだろう、と述べています。「but」は前述の旅行や探索の結果として得られる結論を導入しており、
この場合、その探求は所期の目的を達成しない可能性が高いことを示唆しています。
「nowhere」は、どのような場所でもないという意味で、この文脈では「より優れた師匠を見つけることはできない」という強い断定を表しています。
文法的には否定語の「nowhere」を先頭に持ってきていますので、「will you」と語順の倒置が起きています。このように語順を倒置すると発言を強調することができ、スマートな表現に変化させることができます。
だんまりか、都合が悪い時はいつもそうだな。
Opting for silence. Words always fail you when trouble stirs.
Opting for silence
沈黙を選ぶという行動が強調されています。「opting」は選択するという意味で、ここでは話者が能動的に沈黙を選んでいることを示しています。
これは、言葉によるコミュニケーションに頼らず、何らかの理由で沈黙を保つことを選んだという意思決定を反映しています。
Words always fail you when trouble stirs
問題が起こるたびに、話者が適切な言葉を見つけられないという状況を表しています。
「fail you」は、必要な時に支援や期待に応えられないことを意味し、ここでは言葉が話者を裏切る、つまり求めている支援や助けを提供できないことを示しています。
「when trouble stirs」は問題が生じる時、つまり困難や挑戦が現れた際を指しており、そうした状況で言葉が役立たないことの繰り返しを強調しています。
ここでの「stirs」は、「問題が生じる」「動揺が生じる」などの意味を持ちます。動詞「stir」は文字通りには「かき混ぜる」「動かす」などという意味ですが、
比喩的には何らかの活動や変化、動揺を引き起こすことを指します。したがって、「when trouble stirs」という表現は、「問題が動き出す時」「問題が活発になる時」、
つまり何らかの問題や困難が顕在化し始める瞬間を示しています。
この文脈で使用されると、それは通常、静かだった状況に何らかの問題が持ち上がり、それが人々の心配や不安を引き起こすような状況変化を暗示しています。
この「stirs」は、単に静的な状態から動的な状態への移行を意味するだけでなく、その過程で生じる可能性のある混乱や不安定さをも含んでいるのです。
異例には異例を。
An anomaly warrants an anomaly.
An anomaly warrants an anomaly.
非常に興味深い含意を持ちます。この文は、「異常な事態は異常な対応を正当化する」という意味に解釈することができます。
ここでは、通常とは異なる状況や事象が、それに見合った、またはそれと同じくらい通常とは異なる対策や対応を要求することを示唆しています。
「anomaly」という単語は、「通常とは異なるもの」「例外的な事象」という意味を持ち、日常から逸脱した状況や事象を指します。
ここで二回繰り返されることで、一つの「異常」が別の「異常」を引き起こす、またはそのような対応を正当化するという強い関係性が示されています。
「warrants」という単語は、「~を正当化する」「~に値する」という意味を持ち、ある行為や反応が適切である、または必要であることを示しています。
この文脈では、ある異常な状況が、同様に異常な反応や対応を必要とし、それを正当化すると言っています。
全体として、この表現は、非常に珍しいまたは例外的な事態に直面した時、通常の枠組みを超えた対応や方法が必要である、あるいは許容されるという考えを表しています。
これは、創造的な問題解決や柔軟な思考の必要性を強調し、固定観念にとらわれずに対処することの重要性を示唆しています。
それだけに残念でならん。これだけの境地に立っておきながら生い先は短い。
That makes it all the more regrettable. You have reached a level you can ever hope to attain, only toward the end of your days.
That makes it all the more regrettable.
話されている状況や事象が特に残念である、または後悔されるべきであるという感情を強調しています。
「all the more」は、何かがさらに、あるいは特にそのようであることを示すフレーズで、ここでは既に述べられた後悔の感情を強化しています。この副詞句は「regrettable」を修飾し、その度合いを強調しています。
「regrettable」は形容詞で、「後悔すべき」「残念な」という意味です。この形容詞は目的語「it」を修飾し、その性質を説明しています。
You have reached a level you can ever hope to attain, only toward the end of your days.
人生の終わりに近づくまで、そしておそらくは長い時間をかけて、ようやく希望していたレベルに到達することができたという事実を述べています。
「ever hope to attain」は、達成することを望むことができるという意味で、長い期間や多大な努力を要する類の大きな成就や目標を指しています。
この表現は、そのような成就が生涯の終わりに近づいて初めて達成されたという事実に、一種の皮肉や哀愁を感じさせます。
全体として、この表現は人生の後半における達成や成功に対する複雑な感情を描いています。それは達成感や満足感と同時に、もっと早くそのレベルに達していればという後悔や、
時間の限りあることへの感慨を含んでいます。このように、成就の喜びとそれがもたらす後悔の感情が交錯する様子を表しているのです。
まとめ
英語吹き替え版のセリフ、日本語版と比べてちょっと違ったニュアンスが加わってることに気づいたでしょうか?
日本語だとあんまり細かく言わないことも、英語ではしっかりと伝えなきゃいけない時があるんです。
でもね、英語ネイティブの人たちのようにそういう表現がパッと出てくるわけじゃないかも。英語を学んでる人には、これが結構新鮮な発見だったりするんです。
日々の生活でメディアに触れることで、自分の英語の表現力をぐんと広げられます。一緒に英語の感覚、掴んでいきましょう。
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